スクラバー配管腐食防止技術「GREスリーブ」の販売開始
梅雨のない北海道地方を除く全てのところで梅雨入りを迎えました。
蒸し暑さに体調をくずす方もいらっしゃいます。
体調管理にお気をつけてください。ニュース担当高橋です。
さて、一部メディアでも取り上げられましたが、当社ではかねてより「GREスリーブ」によるディスタンスピースの防食技術を研究しておりましたが、このたび対策技術の販売を開始しました。SOx スクラバー搭載船において、GRE配管に使用されるディスタンスピースの腐食を効果的に防止する技術です。
まずは開発責任者の談です。
「スクラバの内部では、配管流速や運転条件によって予想していなかった大量のスラッジ発生による異常な摩耗と低PHが組み合わさった過酷な環境のもとで腐食が進行しています。
いままで採用された現地施工ベースのほとんどの防食技術では、品質がまばらだったり高品質を維持することが難しいという問題があり、抜本的に腐食を防ぐことはできませんでした。
各船主様に採用されている『GRE配管』は、耐腐食性能に優れており、排水管とスクラバの運用に十二分にこたえており、船主様からも高く評価され、信用されています。
今回開発した『GREスリーブ』は、耐食性において実績のあるGRE配管をディスタンスピースの内側に貼り付け一体化することにより、樹脂配管単体では採用が認められないディスタンスピース船級規定にも合致する唯一無二の方法です。」
今回の技術では、ディスタンスピースに設置される、ブラフボディやディフューザなどの構造物についても『GREスリーブ』と一体成型することができ、IMOが求める旗国承認も独自に取得することができます。また腐食問題が絶えないディスタンスピース部分において、当該部の寿命設計、メンテナンスによる恒久的な耐食性の維持を可能にしています。
早速、大手船主様に発注いただき、インタビューをさせていただきました。
ソリューションとしてのGREスリーブの特徴・利点を船主に尋ねる - インタビュー:
瀬野汽船株式会社 専務 瀬野和博様
Q:スクラバーに関する配管の腐食は、貴社も含めて市場ではかなり問題となっていて、様々な対策が試行錯誤されているようです。今回GREスリーブを採用された最大の理由は何ですか?
A:(瀬野様)今回は、日本船舶表示の持つ卓越した知識、見識を信頼して傭船者殿と詳細打合せの上、本件の採用に踏み切ったものです。
様々な事例に対応してきた同社が、その経験を踏まえて提案するものなので、信頼に足ると判断しました。
6月27日付の海事プレスにも取り上げられましたので、ぜひご参照ください。